今回予告:
“中原の決戦”より数ヶ月… エルーランから中原に向かって使節が出発した。
王国に身を寄せていた中原における対魔族勢力の中心人物、イライザ元王女の滞在期間が終了したためだ。
彼女は王室の支援に丁重な礼を述べ、中原に散らばった対魔族勢力を再び纏め上げることを宣言した。
……勿論、全ては建前の世界である。
イライザ元王女は本物ではない替え玉に過ぎないし、狙いは中原における影響力拡大でしかない。
もっと言えば、この作戦は“どっちに転んでも損にならない”布石程度の価値しか見出されていない。
つまり関わる者たちの安全は限りなく軽視されている… そう云いきっても間違いではないということだ。
ARA伝説第二部“偽りの王女”第1話『欺瞞』
それは物言えぬ弱者の旅立ちの物語。逆境への精一杯の反抗が奇蹟を呼ぶ話。欺瞞が真実を呼ぶ、そんな話。
PC1:指定クラス【ナイト】
キミには幼馴染のお姫様がいる。ポッと出の妾腹で、味方になってくれそうな貴族はどこにもいない。
彼女にとっても、血を分けた兄が心の支えであろうことは見ていてとてもよく分かる。
しかしその彼女の兄も、中原に向かったきりで、もう一年が経とうとしている今も連絡一つ寄越さない。
悪い予感ばかりが膨らむ中… とある話が彼女に持ちかけられた。
『イライザ元王女』の影武者となって中原に向かい、点在している対魔族勢力を纏め上げろというのだ。
彼女は一も二もなくこの話に飛びついた。使い捨ての駒として利用されていることも知らぬまま。
誰もが嫌がる護衛にキミは立候補した。「妹を守ってくれ」… それが彼女の兄、友との約束だからだ。
コネクション:“偽りの王女”アリス・バジル・エルーラン
推奨関係 :庇護
PC2:指定クラス【スカウト】もしくは【エクスプローラー】
キミは犯罪者だ。少なくともこの国にとっては。何もかも気に入らないことだが仕方ない。捕まった自分が間抜けなのだ。
そうやって牢屋の中で腐っていたキミに声がかかる。特赦により、大幅に減刑されることになったという。
そんな上手い話が転がっているものかと鼻を鳴らすキミの予想通り、イライザ元王女を護衛しろという条件が付けられる。
ここで断ったら速やかで確実な“口封じ”が行われることだろう。喰えない宰相相手では、もとより選択肢はないのだ。
キミは頷き、条件を呑むと伝えた。勿論本心からではない。混乱渦巻く中原にさえ向かえば、後はどうとでもなるからだ。
行方不明は良くあること、なんなら死体になってもいい。それまでは悟られず、“仲間”に愛想よく振る舞う必要があるが。
コネクション:“唄い詛う北風”宰相フレデリカ
推奨関係 :取引
PC3:指定クラス【プリースト】
神託が下った。“間も無くこの国より旅立つ偽りの王女が、人類を滅びの運命から救う力となるでしょう”と。
神のしもべである以上、そのお告げに対し否はない。だが、集まったメンバーを見た時、キミは途方に暮れたものだ。
一癖も二癖もありそうな、しかし、腕ばかりはとても立ちそうな人間ばかりだったからだ(王女を除く)。
こんな愚連隊で上手くやっていけるのだろうかと、一抹の不安に駆られながらもキミは気を引き締めることにする。
このイライザ元王女の替え玉にさせられた哀れな少女を守らねば、魔族の野望を砕けないとお告げが言っているのだ。
いや、お告げがなくても貴族たちに利用されている少女は守りたい。キミは使命感半分、庇護欲半分で護衛を志願した。
神よ… 願わくばこの旅路に運命の精霊王の導きがあらんことを。
コネクション:“銀の輪の女王”アリアンロッド
推奨関係 :後援者
PC4:指定クラス【ソーサラー】
キミは魔術の使徒だ。まだ見ぬあらゆる知識が、魔術が、秘宝が好きだ。崇敬していると言っても差し支えない。
人間より数段進んだ魔法技術を持つ魔族、滅亡した国に遺されたであろう秘術、秘宝… 中原には浪漫が詰まっている。
そんなキミにとって、今回の募集はとても望ましいものであったし、とても高いだろう競争率のみが懸念された。
だが、むしろ誰もが尻込みした結果としてキミは護衛隊のメンバーに選ばれた。この国の止まった価値観が嘆かわしい。
やはりこの国で学べることなど、たかが知れてるのだろう… キミは自身の決断の正しさを信じ、準備に取り掛かった。
キミの師匠、元宮廷錬金術師メルティナ=マナシーカーも、同じ結論に至ったがゆえに彼の地に旅立ったのだろうから。
コネクション:“夢幻の紡ぎ手”メルティナ=マナシーカー
推奨関係 :友人
PC5:指定クラス【パラディン】
キミは聖騎士だ。決して熱心とは言えない態度で聖務に取り組みながら、常に考えていることがある。
究極の武とは一体何だろう? このどこまでも広がる天にも届かんばかりの武はあるのだろうか?
中原で噂になっている“先祖がえり”ならば、あるいは好敵手足り得るだろうか?
しかしこの平和に慣らされた国で、キミがそれを見つけることは一生叶わないかもしれない。
そう感じ始めていた矢先、『イライザ元王女』の護衛を募集する旨が告示された。
魔族との戦いの果てにならばそれが見つかるかもしれない。ならば行かぬという選択肢はありえない。
キミは早速仕事を片付けると、その足で募集会場に向かい一発で採用された。何事も為せば成るのだ。
コネクション:“先祖がえりのエルダ”ミリィ=フローライト
推奨関係 :あこがれ