「オチ」

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  ―― ざざぁ ―― ざざぁ ――


  …柊は、釣り糸をたらした海間から響く、波音を聞いていた…


GM : では柊のシーンです。場所は海
柊 祐真 : 「課長……」 釣り糸を垂らしつつ
GM : 課長「…なんだぁ?」
柊 祐真 : 「……自分の思った通りに動くって難しいっすね……ドジと失敗ばっかりでした……」 はぁ、っとため息1つ
GM : 課長はすぐには答えず、タバコを『ふぃーっ』と一服した後… 「なぁ柊? この商売ってなぁ釣りみてぇなモンだ」
柊 祐真 : 「釣り……ですか?」
GM : 課長「頑張ったからって、すぐに結果が出るわけじゃねえ。上手に釣るにゃ、時間と運が要るんだよ」
柊 祐真 : 「時間と運、ねぇ……焦りすぎなのかな、俺……(はぁ)」
GM : 課長「…けどな? こうして朝から特製のエサを頑張って仕込んでおけば…ヨッ!(ザパッ!と小魚が釣れる)…そのうち、報われるってモンよ」
柊 祐真 : 「……仕込み、かぁ……」

  ―― ざざぁ ―― ざざぁ ――


桜庭 遥 : と、そこで…… 「あ、いたいた。柊さぁん!」 両手でバスケットを持ちながら登場する
柊 祐真 : 「お? 今回は普通のものが釣れた……って……お……は、遥さん!? (あたふた)」
GM : 課長「(遥を見て)……な? 釣れるモンだろ?(にやにや)」
桜庭 遥 : 「職場の方に聞いて来たんですけど……ご迷惑でしたか? (小首を傾げながら)」
柊 祐真 : 「あ……いえ……迷惑なんて全然っ! すっごく嬉しいですっ! ……あぅ……その……ありがとう……です……」 最後は俯き気味になって
桜庭 遥 : 「よかった……あ、そうだ。もしよければコレ、食べてくださ……って、あら? 課長さん?」
GM : 課長「…あー、俺タバコが切れたわ。ちょっと買ってくる(ぽん、と柊の肩を叩いて)…上手くやれよ?(ひそひそ)」
柊 祐真 : 「……っ!? (上手くやれとか言われてもおおぅ?! あ……あぅぅぅ!?)」
桜庭 遥 : バスケットを差し出そうとしたところで席を立った課長におろおろとw
柊 祐真 : 「あ…………う…………その……遥さん……」
桜庭 遥 : 「……はい、なんですか?」 その言葉に応えるように振り返る
柊 祐真 : 「あぅあぅあぅあぅあぅ……えっと……、お弁当食べていい……? 俺……お、お腹すいちゃってっ!」 あはは、と笑いながら
桜庭 遥 : 「どうぞ、一杯作ってきましたから……(にこっ)」
柊 祐真 : 「(状況が不意打ちってか遥さんの笑顔が魅力的すぎて俺の心臓オーバーヒート限界ってか……ああ、あぅあぅあぅ)」

  ―― ざざぁ ―― ざざぁ ――


桜庭 遥 : …潮風に髪を梳かせて、水平線の彼方を見詰めて…
桜庭 遥 : 「ここから全てが始まって……そして、終わったんですね」 ポツリ、感慨深げに呟く
柊 祐真 : 「あぅ………う? そう……だ……ね……」
桜庭 遥 : 「ここで柊さんが死体を釣り上げて……」
柊 祐真 : 「……個人的に忘れたいなその過去……あはは……はは」
桜庭 遥 : 「私が幽霊を目撃して、それを御剣さんと先生とで調査して……」
桜庭 遥 : 「……そして……先生と男の子はいなくなって、代わりに新しい命が生まれた」
柊 祐真 : 「あの赤んぼ……やっぱり詩乃が引き取るって。……今、学校休学して子育てしてるよ」
御剣 詩乃 : その通り(ぼそ
桜庭 遥 : 「くすっ……知ってますよ。だって、私も何度かお世話してますし。私の仕事、覚えていますか? (笑)」
柊 祐真 : 「あ、そ、そうだったね。あはは…」

  ―― ざざぁ ―― ざざぁ ――


桜庭 遥 : 「(ぽそり)……私、本当は、あの『裏の仕事』……」
柊 祐真 : 「(ぽそり)……あ、そうだ……俺、謝らなきゃいけなかった……」
桜庭 遥 : (きょとん、と顔を見合わせる)「えっ、な、なんですか?」
柊 祐真 : (顔を見合わせて)「え、あ、さ、先に…」

  何故かすれ違う二人の会話。それはもどかしさと同時に、暖かさも感じさせて……


柊 祐真 : 「……その、力のこと黙っててゴメン。えっと……こっちの世界に巻き込みたくなかったてか……いや実際は遥さんもこっちの人だったんだけど、その……」
桜庭 遥 : 「………」(苦笑)「……約束、覚えてますか?」 小指を差し出す
柊 祐真 : 「あ……お、覚えてる!! うん……覚えてる!!」 小指を差し出します
桜庭 遥 : 「私、この仕事、嫌いじゃありません……何故だかわかりますか?」 小指を絡めながら
柊 祐真 : 「え……? あ……街を護れるから……?」 絡まれる指と、その温もりに赤面しながら……
桜庭 遥 : そっと首を振り、少し赤面して……
桜庭 遥 : 「一人じゃないから。今は……支えてくれる人が、いるから。あの時……それを感じましたから」
柊 祐真 : 「あぅ……さ、支えてくれる人って……あぅ? あぅぅ? あ……あぅぅう!?」
桜庭 遥 : 「だから……もう一度、約束」
柊 祐真 : 「……っ!……」

  ……ゆーびきーりげんまーん……

  空はどこまでも澄み渡る青空。その青の中にぽっかりと浮かぶ町『蛍町』……

  ……嘘ついたら針千本のーます……

  そこでは、きっと約束をして、果たし、また再び約束が生まれる……それを繰り返していくのだろう……

  ……ゆーびきった!




柊 祐真 : ああ! 綺麗にまとまった!
桜庭 遥 : ですね(笑)
GM : で、ちょっとオマケ
御剣 詩乃 : おまけ?




  画面が一瞬、その後のシーンを映す
  驚愕した顔の、遥と柊… 2人はバスケットの中身を覗いている


桜庭 遥 : 「え!? こ、これ……」
柊 祐真 : 「あ……あ……あぁああ!?!?」

  バスケットの端から… 目玉らしき物体がちらりと見えて… 画面が完全にフェードアウト!





GM : じゃあ、詩乃! 赤ん坊を引き取るんだよね?
御剣 詩乃 : うん。確実にw
GM : では病院のシーンです。君は父親(社長さん、エラい)に手を回してもらい、この子の戸籍を獲得しました。母子手帳を受け取りに、病院へと行くシーンです
御剣 詩乃 : (名前はどうしようかな……)とか思いながら歩いています
GM : 医者に呼ばれます 「御剣さーん」
御剣 詩乃 : 「あ、はい」 いきます
御剣 詩乃 : (あぁ……でも先生はいないんだよね……)と少しだけしんみりしている

小鳥遊 優 : 「ええ、ではこれが母子手帳と…っと診断表です」
御剣 詩乃 : 「ありがとうございます………って、え?」
小鳥遊 優 : 「ああ、そういえば名前はどうするのかな?シノ君」
御剣 詩乃 : 「えぇっと……」 あれ?と首をかしげ、じーっと見て目をぱちぱち 「……せ、先生?」
小鳥遊 優 : 「おやおや、何を驚いているんだい?」
御剣 詩乃 : 「え、だって……えええ!?」 とても挙動不審に驚いておりまふ
小鳥遊 優 : 「ここは私の病院だよ?働いているのがそんなに変かな」 くすくすw
御剣 詩乃 : 「え、いえ、そんなことは……でも、あの状況で……??」
小鳥遊 優 : 「……説明するとね、あれは私じゃなかったんだよ (にこにこ)」
御剣 詩乃 : 「―――あ…研究を完成させたって……もしかして?」
小鳥遊 優 : 「察しがいいね、ユウマ君とは大違いだ」 にこにこw
御剣 詩乃 : 「そ、それならそうと言ってくれれば……」 ちょっと怒ったような、ほっとしたような顔で
小鳥遊 優 : 「私の細胞の研究だからね、私自身を作ることはそんなに難しくなかったよ」
御剣 詩乃 : 「クローンですか……?」
小鳥遊 優 : 「まぁ似たようなモノだね…でも1つ言うと、あれは私ではないが、ユウであることには変わりないんだよ」
御剣 詩乃 : 「……すごく……辛かったんですから……(涙声で)」
小鳥遊 優 : 「彼が消える事に違いは無かったんだ。あのユウは…別れの言葉を言いたかったんだ、許してくれ」

小鳥遊 優 : 「ああ、そういえばマルヤマ君だが今朝方漂流していたのが発見されたそうだよ」
御剣 詩乃 : 「本当ですかっ?!」 ぱあっと顔が明るく
小鳥遊 優 : 「どうやら頑張って逃げたらしくてね、今はUGNで記憶を改竄してるはずだ」
御剣 詩乃 : 「よかった……」 心底ほっとして涙で目が潤む
小鳥遊 優 : 「因みにあのユウも厳密に言うと死んではいないからね、新しく生まれ変わったんだ…」 と赤ん坊を優しく見つめる
御剣 詩乃 : 微笑んで 「―――名前、決めました」
小鳥遊 優 : 「ふむ、どんなのだい?」
御剣 詩乃 : 「どんな暗い夜も光で照らしてくれるように……光夜です」
小鳥遊 優 : 「いい名前だね…優しい子に育つよ」にこ
御剣 詩乃 : 「ええ。きっと」 微笑んで―――

  ここに、蛍町の幽霊騒ぎは幕を閉じた
  これにて、この物語はおしまい
  彼等のその後を語るのは、また次の機会に…




  おまけ (因果応報編)


GM : じゃあ優、自律判定ね。みんなと一緒にしなかったから
御剣 詩乃 : これだけ感動的に再登場して、ジャーム化はイヤだよ?w
桜庭 遥 : その時はやっぱり、あそこで死んだのが本物ですね(笑)
小鳥遊 優 : はいよ、ロイスは6つ… (ころころ)…あっ!?
御剣 詩乃 : あっ?
柊 祐真 : あっ!?
GM : あ"ーっ!
桜庭 遥 : あはは(苦笑)

  …神はやりすぎの罰を、ちゃんと用意していたらしい…
  (ちゃんと経験点放棄して帰ってきましたよ?)


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