第十二部・再会、そして…

GM: そして、君達は扉を開く!…その中は、先程より更に狭い部屋だった。2×2マスだ。やはり、左からA,B上から1,2で。君らはB-2におり、それに対してエルファーシアとアレクサンドル・クロイツァーがA-1にいる。ちなみに、彼らのすぐ背後には扉があるぞ。
イシト: は、その扉の奥に巨大な魔力を感じます。そして、そこに立つ二人からも!
GM: うむ、その通り…実に良いPLだ!(笑)
アレクシア: 「……お姉様! こんなことはやめてください! 一緒に帰りましょう!」
GM: 「……」だが、エルファーシアはその声には応えない。代わりに、というわけでもないが…男が大儀そうに口を開く。「…ふ、意外と遅かったな?来ないかと思い始めていたよ。」
ナル: 「……本当に、本当にエルファーシアなのかい?……私だ、ナルだよ……?」しかし、懐かしい感情とは別に、禍々しいものも感じるのです。
GM: アレク「無駄だよ。彼女は自分の意思がないのだからね?私の命令なしには、何も行動しない。素晴らしく使い勝手の良い人形じゃないか。…くっくっく。」
ナル: はっ、叫ぼう。「貴様が……アレク……アレクサンドル・クロイツァーか!?私のエルファーシアに何をしたーーーー!?」…でGM、彼女がどういう状態か分かる?
GM: えーと。では、皆さん知力で判定をどうぞ。

この判定はイシトがキレイにファンブル。それ以外にもアレクシアが普通に達成値が足りず、結局ナルと太一のみ成功した。

GM: うむ、2人は分かります。マリオノール・ゴーレム…朽ちていく肉体に魂を無理やり留めさせ、活動させる…いわゆる呪いの一種ですな。受けた対象は耐えがたい苦痛の中で術者に無理やり術者に従わされます。
アレクシア: つまり私は分かってないのですね。「お姉様、どうして!?」
GM: アレク「何をした!?分かっているのではないかね、聡明は君は!はーっはっはっは!!」
太一: ふむ…つまり、彼女は無理矢理この世にとどめられて、苦しみながら命令に従わされている、と…
GM: そういう事です
ナル: こ、この中で分かってるのは僕ら二人だけなのですね…?
イシト: そして解放する方法も、ね。
アレクシア: 「マスター……お姉様を、お姉様をっ!」
GM: 解放する方法は…倒して楽にしてあげる事のみですな。
太一: 「悪趣味な業を…使うものだな、黒マント!!」
GM: アレク「悪趣味?合理的と言ってくれたまえ。」
イシト:確かに!……そうやって戦闘力を得るのは効率が良い」
GM: 「…中々話が分かるじゃないか」
太一: 「…言われてみれば確かに合理的か……。」
ナル: 納得するなそこぉ!?(笑)
アレクシア: こ、この二人は…!?(笑)
イシト: 「しかし、どちらにしろ……ボクの仕事は、変わらない」じゃきん、とガンブルを構える。
アレクシア: 「ちょ、ちょっと待ってください。そこな強化人間! あ、貴方には人の心が無いんですか!?」

人造人間に心を問われる強化人間。

イシト: 「……今は、任務中ですから」
太一: 「そう、これも仕事だ!」ウィッチブレードを構えます
GM: 「では、戦うが良い。この哀れな人形と!私は奥で見物させてもらうよ!!」言ってアレクは奥の扉へと消えていく…。
ナル: 「エルファーシア……すまない。私は君を傷つけたくない……だけど、君がそれ以上に傷つくのも見ていられない…だから…せめて安らかに……!」手に魔力が集積すし始める!
アレクシア: 「くぅ〜……絶対の絶対に、許しません!」ぽろぽろと涙が零れる
GM: 「では、生きていたらまた会おうじゃないか、諸君。」その言葉を最後に奥の扉が閉められる。

第十二部・二度散った、命…

GM: では、ここから戦闘で。まず行動値ジャッジ。

行動順…エルファーシア(21)、ナル(17)、アレクシア(14)、太一(10)、イシト(8)

イシト: げ、敵が二回行動……
GM: じゃあ、エルファーシアからだ。まず≪アームドシェル≫起動。
アレクシア: 「あ、あぅあぅあぅ……お姉様ー!?」
GM: メキメキ、音を立ててエルファーシアの体が変化していく。より戦いに向いた体へと。そして行動終わるんだよなぁ…。次はナル。
ナル: リブレイドの詠唱。カウント分、むにょむにょ唱えてます。
GM: では、次…アレクシア。
アレクシア: 例によって撃ちます。≪ブラッド・ブレッド≫!
GM: 来い!
アレクシア: 「お姉様……止めてみせる!」(ころころ)
GM: (ころころ)当たりました。

などと気楽に言っていたGMですが…

イシト: (GMの出目を見て)ファンブル?
GM: …はい…。(笑)
イシト: うわっほーい!(笑)
太一: と言う事は、22点!
GM: 一撃かよ!?
アレクシア: やったー!
ナル: し、沈んだのっ!?(笑)
太一: は、早!?(笑)
イシト: …同じ事がPCにおこるかも知れない事は覚えておきましょう(笑)
GM: し、沈んだ…おかしい、サンプルの人造人間ほぼそのままとは言えそれなりに強いはずなのに…。
アレクシア: 「この一撃に……私は想いを込められるんです」
ナル: 「あ、アレクシア……すまない。辛い役を君に押し付けてしまって……」はぅ(笑)
アレクシア: あ、あぅ?おぉ〜う?(笑)
イシト: 構えたガンブルおろしましょう、それから……「問題、ありません」
アレクシア: (しばらく考えて)…あ。「いえ、マスター……マスターは撃っちゃいけないんですよ。どんなことが、あっても」にこっと微笑む。(笑)
GM: え、えーと…撃ち出された弾丸が…エルファーシアの腹を撃ち抜き、彼女は倒れた。
アレクシア: 「いってあげてください、マスター…」
ナル: 「アレクシア……君は……泣いて?」
アレクシア: 顔を伏せて、そのままマスターを押し出します。さぁ、いいトコ魅せて!(笑)
ナル: アレクシアの言葉にはっと気付いて、エルファーシに駆け寄ります。
GM: エルファーシアは、呼吸をしていなかった。だが、うっすらと目を開き、君に向かって一度…微笑んだ。
ナル: え、えと。倒れたエルファーシアを抱き起こして……その手に握らせるのです。「ほら……これを覚えてるかい?」小さなガラスだまを。
GM: エルファーシアは、こくり…小さく、力なく頷くと…ガラス玉ごと君の手を弱々しく握る。
アレクシア: 「……お姉様〜」 背景で涙の嵐
GM: 彼女は…アレクシア、君の方にも振り向いた。声にならない声、だが唇を読めば分かった。彼女は…君に、ただ一言…『ありがとう』、そう言った。
アレクシア: 「……私、私……お姉様を救えなくて……」
GM: その言葉に、エルファーシアは小さく首を横に振る。
ナル: 「私はこれを…君との絆の証を一時も離す事は無かった……エルファーシア。君の事だってずっと……ずっと」
GM: その言葉に、彼女は嬉しそうに微笑んだ。そして、ナル…彼女は声が出ないのを知り、君の手の平に指先で文字を書く。

『あ…い…し…て…』そこまで、文字を綴り…彼女の腕は完全に力を失った…。

ナル: 手の平に乗せられた手をきゅっと握り締めてただ呟きます「エルファーシア、私も……君を……」
GM: だが、その声に応えるものはもうこの世にはいない…。マリオネットの糸は、ようやく…切れて安息を得たのだ。
アレクシア: 「……やっぱり、お似合いだなぁ」 小さく呟き、肩を落とす
ナル: …ええ…最後に彼女にガラス球を握らせて、よっくりと、横に寝かせます。
イシト: ボクは、何となく…後ろを向きます。…別に、何も感じてない…と、小さく首を横に振る。
GM: そして、君達は見た。彼女の体から…まるで流れるように幾筋もの光が立ち上り、そしてナルの体へと消えていくのを。
ナル: 「私の思いは君と共に……君の思いは私と共に……絆を…忘れないから……」
太一: 見ているのが辛そうに目をそらします。
GM: そして、君達は…奥の扉を見つめた。
イシト: 「……急ぎましょう」
アレクシア: 「えぇ、そうですね」
太一: 「…そうだな」
ナル: では、全員が扉に行くのを見て、立ち上がります。そして…。

「愛していたよ……君を。今度こそ安らかにねむってくれ……」誰も聞く事のないナルの呟きが…静寂に小さく小さく…発せられた。


クライマックスシーン・狂気の魔術師

暗い部屋にモノリスと魔術書…それを背にして男が待ち受けていた。
アレクサンドル・クロイツァー…悲劇の元凶たる男の顔は、何故か喜びと期待に満ちていた…。

GM: ではここからクライマックスです。 イシト: …よ、よし。
アレクシア: 「来ましたよ、アレクなんとか!」
GM: また名前曖昧だ!?(笑)
太一: 「アレクサンドル…とかじゃなかったか?」
アレクシア:そう、それ!
ナル: 「アレク…ん…クロイツァー……貴様だけは許さない……」

お前まで曖昧なんかい

GM: えー…男…アレクサンドル・クロイツァーは言うぞ。「はっはっは、お疲れ様だったね、諸君?見せてもらったよ。いや、君達は幸せだ。このように美しく哀しい悲劇の観客にして登場人物なのだからね!?」ちなみにこの部屋は5×5マス。アレクはC-1に、君達はC-5、つまり端と端にいる。
太一: 「悲劇…?悲劇はもう終わりだ。これからは、勇者に悪役が倒されるサーガの時間だ!!」
アレクシア: 「そして貴方は脇役ですね!名前覚えてもらえなかったし!!」(ビシッ)

…。…キミねぇ?(笑)

GM: 「ふっふっふ…それで良い、それで良いのだよ。私は演出家だ、主役をやるわけにはいかぬのでな。」
イシト: 「……くだらない口上に、興味はありません」
ナル: 「うるさい…うるさい……うるさい。……ならば貴様の死を持ってこの劇に幕を下ろしてやる………!!」
GM: 「ならば来い!お前の全てをかけてかかって来い!ナルよ!!」その瞬間だ!ナルの体が先程エルファーシアから立ち上ったのと同じ光に包まれる!!
ナル: 「な、なんだこの光は……?あたたかい……?」
アレクシア: 「え!? こ、この光は……お姉様」
GM: うむ!君達は感じる!最後にエルファーシアが力を貸してくれているのだと!
ナル: 「エルファーシア、感じるよ……君を」
GM: …具体的に言うと、このシーンの間、ナルの詠唱カウントが全て0になる。(笑)
イシト: ナル超有利!?(笑)
ナル: あーっはっはっはエルファーシアの愛はナルだけのものなのだよ!?(笑)
GM: とにかく!行動ジャッジだ!!(コロコロ)…ぶ!?(笑)
アレクシア: 1ゾロ…GM、過剰サービスですよ?(笑)
太一: おー(笑)
GM: してねぇぇえええええええ!?(笑)

なお、この後更にイシトが期待通りファンブル(笑)。幸福の宝石を使用してファンブルを取り消し、以下の順となった。
太一(22)、アレクシア(16)イシト&ナル(12)、アレク(7)
まず最初、太一が敵との距離を縮めるために全力移動。クリティカルして一気にアレクと同じSqに進入。
続いてアレクシアは1Sq前進し≪ブラッド・ブレッド≫。だが命中ジャッジでファンブル。幸福の宝石を使うかと思いきや温存。(アレクシア: 「あ、弾切れ。交換しなくちゃ……」)
続いてイシトとナルが同時行動だが、ここはイシトが先に行動を起こす。
この行動でイシトは1Sq前進し、ガンナーズブルームで攻撃。魔力水晶弾も使用し、大ダメージを叩き出す。
そしてナルはリブレイドの射程が1のため、全力移動を行う。敏捷ジャッジの結果はクリティカル。これにより、アレクの隣のSqに移動する。
アレクシア: 「マスター、引き篭もりだったのになんという運動性!?」 ナル: 「マスターこれでも通販商品で鍛えてたのだよ……!?室内で……」(笑))
そしてお待ちかねのアレクの行動…彼はイシトとアレクシアのSqに≪ディストーションブレイド≫を放つ。

アレクシア: 虚属性ですか!
イシト: こっちかよぉっ!?(笑)
太一: どんな効果です?
GM: 防具の効果無効の範囲攻撃魔法。…(ころころ)…命中達成値は28。
イシト: ぎゃー!?えっと、魔法に対してはどうジャッジを?(笑)
太一: いや、待て!「くらえ!≪ディスアペア≫!」
GM: …えー、太一くん。
太一: …はい?
GM: 残念だがその≪ディスアペア≫に≪ノー・リーズン≫。打ち消し魔法を打ち消しだ。(にっこりきっぱり)
アレクシア: ぎゃーす
GM: まぁ、とりあえず避けてみれ?(笑)

この攻撃のダメージダイスはなんと6ゾロ。極端なダイスである。
これに対し、イシトはプラーナを解放。抗魔力につぎ込む。
それに対しアレクシアは諦めムード(アレクシア: 「アスタ・ラ・ビスタ……ベイベェ」 そう言って、アレクシアは笑ったんだ)っだったが…

アレクシア: …クリティカル!…あ、また!!
GM: うぉ!?(笑)
アレクシア: 43だー! うははー!!
GM: 効いてないじゃん!?
アレクシア: 直撃を受けて、煙がもうもうと立ち込める……「ばるばるきしゃー…」
イシト: こっちは幻想舞踏!…1点ダメージ……びし、と服がちょっと破れます。「……ノー・プロブレム。任務を続行します」
太一: つかアレクシアモード切り替わってるっ!?(笑)
アレクシア: 「お姉様の力が宿りました」
太一: 「ああ…ばるばる…」がたがた
ナル: 「君が守ってくれてるんだね……エルファーシア」……すごいなぁ(笑)
GM: 良いから、追加行動しろ勇者。(笑)
太一: は…!今こそ、いざと言う時!「ふ、今こそ、悪役が勇者に切り殺される時!どうやらこの劇は、喜劇として終わりそうだな!」
GM: 「ほざけ…貴様ごときに、やられはせんよ。」
太一: 「しかも貴様を倒せば、俺の汚点も消える!俺は晴れて、引退よ!」…攻撃!
GM: 小さいな、なんか!?(笑)
ナル: 後ろから正々堂々と切りかかる勇者って言う汚点は一生……げふげふん。がんばれゆーしゃー!?(笑)

無論この攻撃は普通にヒット。プラーナもつぎ込まれ、ダメージはきっちり蓄積していく。
そして次のターン。行動ジャッジにおいて今度は太一がファンブル。行動不能に。
それ以外の行動値は次の通り。ナル(18)、アレク(11)アレクシア(10)、イシト(6)

太一: 「ふ、少し貴様にも動く機会を与えてやろうではないか!」(←超強がり)
ナル: さて、行動行動〜。もっちろんリブレイドをクロイツァーに!!(笑)
GM: 太一も巻き込まれますが良いですか?(笑)
太一: ま…待って……(笑)
ナル: ……お、おぅ?(笑)
GM: …で、どーする…?(笑)
ナル: じゃ、じゃあ殴りますか。魔道書の角で
GM:しょぼ!?
アレクシア: うわぁ…さ、さぁ!やるならどうぞ!!(笑)
ナル: ど、どうすれば!?太一を巻き込んでリブレイドを打つべきか、それとも本の角で……!?(笑)
イシト: 殴ってどうする、と思うぞ(笑)
GM: …まぁ、お好きなように。(笑)
太一: (どこか必死に)2マス動いて援護の体制を作る手もある!
ナル: ……ごめんよ、ゆーしゃ?(笑)
GM: 撃つのか(笑)
太一: ま…まて!何だその目は!?(笑)
アレクシア: あ、いいかも。魔王を刺し貫きながら光と共に消え去った勇者……(うっとり)
イシト: 勇者、転んでますが、今(笑)
アレクシア: さらば勇者。ボクたちは君の事を忘れない……バックアタックの伝説よ、いつまでも。(笑)
太一: わ…私には家に残した妻と子供達が…!?
GM: その言葉を最後に、転んだままエミュレーターと光に消えていった勇者。
イシト: 美しくねぇっ!?(笑)
ナル: …ゆーしゃ、君の事は忘れない(笑)
GM: よし、主役になれ(笑)
イシト: かっこいい台詞を言うんだ勇者も。…転んだまま!(笑)
太一: そ、そういうことなら…って、やっぱいやぁー!ぎゃぁー!?
GM: しまらねぇぇええええええ!?ってか、最初の頃の死にフラグが活きた!?(笑)
ナル: C−1sqに全力リブレイドー!!(笑)
GM: おう、こい!って、絶対命中か!!
イシト: は…ナルの後ろにエルファーシアの影が!(笑)
ナル: えーっと、命中が……ええ、絶対命中。で……攻撃力25なのですね。
アレクシア: 「マスターの魔力が膨れ上がっていきます……殺る気です!」
ナル: ごめんよ太一(笑)
アレクシア: 「勇者……祈れ」 十字を切ってあげます(笑)
太一: 「俺は…死ぬ訳には行かない!帰って、子供の名前を…!!」
イシト: 「……っ!」届かないが片手を伸ばして…

届かぬ手も空しいまま…勇者の姿は狂気の魔術師とともに光の中へと消えた…。

ナル: 「エルファーシア……私に力を……!」太一見えてない。(笑)
イシト: プラーナつかえ、太一(笑)

結局この魔法のダメージジャッジはクリティカルして41…危うく本気で天に召されそうな太一には防御魔法が飛んで事なきを得る。

GM: (ころころ)…は、耐え切れませぬ
アレクシア: GMが過剰サービスでした(笑)
GM: してねぇぇえええええええよ!?(笑)
イシト: (太一の受けたダメージを確認して)ち、重傷じゃない(笑)

もし重傷(行動不能)だったら何する気だった?おまへ…(笑)

GM: 光が…消え去った。…そこには、倒れ伏すアレクと…不敵な笑みで立つ勇者の姿があった…。
アレクシア: おお〜!
ナル: 「彼女が私と皆を守ってくれると……信じていたから……」
アレクシア: 「マスター……なんで目を逸らしますか?」
太一: 「ふふふ…これで名声は俺のもの!…勇者は不死身だ!」ばっと剣を掲げる!片足はアレクの上

いっそすがすがしいほどの最低っぷりである(笑)

イシト: …まるで太一が倒したかのような(笑)
GM: (しくしく)…アレクは、倒れながら言う。「…お前達の…勝ちだ…。見込んだとおり、か…。」
イシト: 「……まるで、自分が負けるのが分かっていたような言いぐさですね…?」
GM: アレク「…ああ、オレは負けるのが分かっていてやったのかも知れん…。いや、むしろ…負けるつもりだった。」
アレクシア: 「何故ですか? 何故、こんな哀しいことを!」
GM: アレク「…オレは、黄金の蛇で…ナル、お前を見つけた…。まだ若く、排他的な男だったが…その才能は、一際光る原石だった…。」
ナル: (小さく頭を振って)「……愛する者を守れなかったこの私が、光る原石だって……?」
GM: 「そうさ、だからオレは君が腐っていくのを見たくなかった…。」
ナル: 「…何故、彼女にあんな真似をした?」
GM: アレク「何故?…彼女を売ろうとした君が言うのか?…ふ、オレが見込んだ男が…望むのは、富と名誉か!この世で一番目と二番目に下らんものだ!…私が導いてやらなければ…そう、思った。」
ナル: 「クロイツァー……だけど、富も名誉も私の悲しみを埋めてはくれなかった……私の心を埋めてくれたのは……」
GM: アレク「そうだろう、今の君には分かっているはずだ。…感謝して欲しいね。」皮肉げに顔をゆがめる。
アレクシア: 「……でも、それでも哀しいですよ。才能とかそんなモノのために人は生まれてこないと思います」
GM: アレク「…何を言い出す?人造人間の娘よ…。」
アレクシア: 「人が生きる理由は、もっと簡単なことでいいんです! 人を愛すること! それを大切に思うこと!」
GM: アレクシアとナルを交互に見て、彼は言う。「所詮は分からん…サリエリ(持たざるもの)の気持ちなど…アマデウス(天才)には。」
アレクシア: 「私にはありません、から……人には、もっと大切にして欲しいと……そう、思います」
GM: アレク「この世に、大切にする、などという行為はないよ…全てはエゴだ。」
ナル: 「ふざけるなよ…感謝……?誰がお前なんかに……お前なんかに……!!そのことに気付かせてくれたのは他でもない……エルファーシアだったのに……なのに!!」
GM: アレク「そうだ!だが、きっかけを与えたのは全て私だ!結果、君は詠唱なしで魔法を使う高み、そして過ちでない心を手に入れたはずだ!」
ナル: 「違う……お前は間違ってるよ…クロイツァー…」
GM: アレク「かも知れん…だが、私は満足だよ。きっと君は私を一生忘れない。…覚えておけ。アレクサンドル・クロイツァー…君に…全てを託し、死んでいく男の名だ…。」
アレクシア: 「酷く純粋で、それと同じくらい残酷な人…」
GM: そして、アレクは…部屋の壁に埋め込まれたモノリスを示す。そこには、7つの属性を象徴する彫りこみがされており、そしてそれらは全て淡い光を放っている。
イシト: 「…魔術書が……」
ナル: 「私に、託す……?」アレクに示された方を見ます。
GM: アレク「…タブラ・スマラグディーナとは…神の力だ。神の力を人間が引き出せるように形態化した儀式魔術…。」えー、要はこれを発動すると<<小さな奇跡>>が一度だけ使えます。
イシト: 「……不可能を可能にする、無を有にする、力…」
GM: 「ナルよ…万能なる力を手に入れて…君は、何を望む?」
ナル: 「私の望み……それは彼女との、エルファーシアとの些細な、けれど愛するものと送る幸福な日常……だけど」
GM: アレク「ならそれを手にするが良い。…だが、それすら私が与えたものだ。」狂気じみた笑みをアレクは浮かべた。
ナル: 「亡くなった者は生き返らない。生き返ってはいけないんだよ……クロイツァー……」
GM: だが、その言葉を聞き終える前に…アレクは、力尽きた。
ナル: 「クロイツァー……忘れない。忘れるものか……」

アレクサンドル・クロイツァー…ある意味、酷く純粋だった男の生涯は、ここに閉じた。
悲しみばかりを数多く残して…。

イシト: 「…死亡を、確認…しかし、魔術書は……」
GM: ややあって…光が部屋中に満ちていく。君らが望むと望まざるとに関わらず、タブラ・スマラグディーナの封印は…今、解かれた。…魔術書の奪還は可能だ。ただ、発動を止める事はもう、出来ない。
イシト: 「世界を滅ぼせる、魔術書…これを…」ナルに視線を向けます。
GM: ナル。タブラ・スマラグディーナはアレクが君に託して封印を解いたものだ。君は、何らかの力を使う事で、この封印を再度施さなければならない。…エルファーシアの復活を願うも良いだろう、ただ平穏を望むも良いだろう。世界を滅ぼす事すら、今の君には可能だ。
ナル: 「皆、すまない……最後まで私の我が侭に付き合ってもらえないか……?」魔術書を手に、言います。

「モチのロン! 私は何処までもマスターと一緒ですからっ!」

アレクシアが、明るく言った。

「……破壊は不可能。……どうにか、してください。ナル。」

イシトの言葉が抑揚なく…だが、はっきりと続く。

「…かまわないさ。それはお前が使うべきものなのだからな」

太一が、小さく頷いて…締め括った。

「こんな力……必要ない。存在したら、いけないんだ……!」

ナルの願いは、今…決まった。

ナル: 少し躊躇って「そうさ、こんな力…あってはいけない!だから……この魔術書の力で魔術書自体を消滅させる!!」
GM: 了解。君がそう言った瞬間…魔術所とモノリスから光が溢れ、全てを覆い尽くしていく!

そして、光が消えた時…ナルの手には、魔術書はなかった…。

そして、彼らは見た。モノリスからあふれる光が、空に向かって伸びていくのを。

崩れた屋根からは煌く星空が見える。

月光に照らし出され、彼らは全てが終わった事を知った。

アレクシア: 「赤い月……消えちゃいましたね。…彼もまた、『侵されて』いたのでしょうか?」
イシト: 「…ミッション、コンプリート…人造人間も、星になれるでしょうか…」

イシトの呟きが、夜空に吸い込まれていった…。

淡い銀光…それが、四人を照らし出す。いつしか夜になっていた驚きより、哀しいまでに美しい夜空が印象的だった。

「ごめんよ、エルファーシア……だけど、君の思いは私と共にいつまでもあり続けるから……」

ナルの体から燐光が離れていく。…エルファーシアが微笑んだ気がした。

エンディングシーン・それぞれの『それから』…

GM: では、ここからエンディングで!では、まず勇者!
太一: はい、勇者です!英雄です!いんたいです!

太一は、今幸せを噛み締めていた。哀しい出来事があっただけに、今の自分が泣きたくなるくらい幸せだと感じる。

GM: 何気ない日の、何気ない食事時…君の奥さんはこう言った。「ねぇ、あなた?私達の子供の名前…考えてくださいました?」
太一: 「ああ…そうだな…」新聞を読みながら飯を食べています。
GM: 奥さんはお茶なんぞ注ぎながらその後の言葉を待つ。
太一: 「える…なんていうのはどうだ。ちょっと、おかしいけど、やさしい子に、育ってくれると思うんだ。」
GM: 奥さん「える…可愛らしい良い名前だと思いますわ。」彼女はにこり、微笑み…自身のお腹に手を当てると言った。「えるちゃん…貴方はえるちゃんですよ。早く元気に生まれてきてね…。」
ナル: ……ちょっとおかしいってなんだ?(笑)
GM: 名前としてって意味でしょ?まぁ、ちょっと、ね。(笑)
イシト:日本人だし(笑)
GM: 命名、土井える(笑)
イシト: どいえる!(笑)
GM: ドリエルのようだ(笑)
ナル: なるほど名前としてか。ちょっとおかしい、確かに……けど私はてっきり…いえ、なんでもないです。(笑)
GM: エルファーシアはどこもおかしくない!(笑)
太一: 男の子だったら「どいばる」女の子だったら「どいえる」女でよかった(笑)
アレクシア: 「ばる」ってなんですか「ばる」って(笑)
GM: まぁ、ともかく…。

嬉しそうに「える」という名前を連呼する奥さんは、自分と同様、至極幸せそうに見えた。

太一: でですね。やがて、仲間たちの元にはがきが届くのです「こどもがうまれました」と(笑)
イシト: ああああああああああああああああっ!?(笑)
GM: 子煩悩な顔した勇者と奥さんと三人で移した写真葉書で(笑)
イシト: ボクの子ども!(笑)
GM: やかましい!(笑)
イシト: ……ううう(笑)
アレクシア: イシト、先か後かだけの違いさ。(笑)
GM: さて、次はそんなイシトの番だ。
イシト: …はっ、はい(笑)

異世界に浮かぶアンゼロット城。その中の彼女の私室でイシトは、アンゼロットに報告を終えたところだった。

イシト: 「……以上、報告を終了します」
GM: アンゼロット「そうですか…魔術書は紛失したのですか…。…。」
イシト: 「魔術書、ダンガルド魔術学校、黄金の蛇……被害は深刻な者です」
ナル: ………魔術書を紛失というポカをしたイシト兄さんは私の元に…ウフフフ……
GM: こらそこ(笑)
アレクシア: ドロドロですね、このPC間(笑)
GM: しかも野郎同士でな(笑)
イシト: …なんだかなー(笑)
太一: 君がやってるんだろうが(笑)
GM: アンゼロット「ダンガルド及び黄金の蛇の復旧には世界魔術師協会が全面的なバックアップを行いましょう。英国の守備が手薄になるのは困りものですから。」
イシト: 「…そう、ですね…だったら、その間…」ふう、と息を吐いて「…ボクが一人であの国を守ることに?」
GM: アンゼロット「そうですね…頑張ってください。ですが、その前に…。」
イシト: 「……その、前に?」
GM: アンゼロット「…貴方にとっては私が一番でなくてはなりません。私に誠心誠意仕え、余所見をしないことが必要なのです。」にこりとアンゼロットは言った。
太一: そう、そのとおり!(笑)
イシト: 「……分かっています。ボクは……身も心も、アンゼロット様に捧げています」ふ、と表情が元の強化人間に。
アレクシア: でも…暇があると、つい花占いをしてしまうんです。
GM: うわ(笑)
太一: こ…子供誘拐の危機?
GM: アンゼロット「よろしい。では、再度復唱の後、いつもどおり調整室へ向かいなさい?」
イシト: 「……ボクの全ては、親愛なるアンゼロット様のために……」
GM: そして、君は調整室へと向かう。いつもの事だ。これまでも、これからもそれが変わる事はない。…だが、何故だか君には…アンゼロットよりも深く愛しく思い出されるものがあった。
イシト: 部屋を出るのですが……そこで少し下を見て、自分の脚を見ながら歩いていくんです。
GM: うむ

「富でも、名声でもなく……世界で一番大切なもの…」

呟く。誰にも、聞こえないまま声は廊下に響き…すぐ、消えた。

なお、後にイシトはロンギヌスを抜ける事になるがそれは別の話。

イシト: ふふふ(笑)
太一: どきどき…
GM: 最後はナルとアレクシア一緒で。
ナル: はーい。(笑)
アレクシア: 了解です。

2人は、いつもの日常へと戻ってきていた。

ナルが引き篭もって、アレクシアがばるばるしてる…そんな日常に。

GM:あれ?
ナル: ま、まだ引き篭もってやがるのかっ!?(笑)
アレクシア: 「マスター、ちょっと待っててくださいね。これから美味しいケーキを作りますから♪」

台所からはアレクシアの楽しそうな声が聞こえてきた…うん、こっちで。うん。(笑)

イシト: あ、そうか、誕生日!(笑)
アレクシア: うん、誕生日。今日が当日なのだ。(笑)
GM: えー、キッチンを忙しそうに動き回るアレクシア。
アレクシア: そして……「ぎゃー! ねずみー!? ばるばるきしゃー!?
ナル: 「うん、楽しみにしてるよアレクシ……ア?」
GM: …やっぱりばるばるなんだ?(笑)
イシト: ねずみのために腕を銃に変形させて…(笑)
太一: ねずみ「チュキャー…!」
GM: ねずみを相手にひたすらばるばるなアレクシア(笑)
アレクシア: しまいにはプスプスプス……と、黒い煙が(笑)
ナル: 「はっ、いけない!?緊急停止コードは……!?だ誰か!?アレクシア、覚えてないか!?」
GM: そんな、何気ない日常…。…何気ないか?(笑)
アレクシア: でも、いつもと違うのは……
GM: 違うのは?
アレクシア: マスターがたまに外に散歩に連れて行ってくれるようになったことと。
太一: おお、脱・引き篭もり!(笑)
ナル: そう、もう人と触れ合うことを恐れはしないのです。
アレクシア: そして、たまに尋ねてくる友達が出来たことです。
GM: うむ、そして今日も誕生日という事で無論その友人も呼んでいると?
ナル: ええ、エルファーシアの姉妹機も駆けつけてくれてるのです(笑)
GM: うわお(笑)
イシト: いたんだ?(笑)
アレクシア: P.S. あの若年寄とは一度ケリつけなくちゃいけません

喧騒の中、ドアのチャイムが鳴る。ナルは応対するために玄関に向かいながら、思った。

日常に、帰ってきたんだと…。


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