ストロベリータルト、ハニーシロップ砂糖和え

index へ戻る



  そして、遥は待っている
  早苗の研究室で、光夜がやって来るのを…

桜庭 遥 : それに多分、ここで全員が揃いますから…

GM : 黒猫「(影から登場)…やぁ遥」
桜庭 遥 : 「…逃げなかったんですか?」 少し意外そうな声で
GM : 黒猫「遥が心配だったから、ついて来てたんだよ」
桜庭 遥 : 「…ありがとう、でも、もう良いんですよ?」
GM : 黒猫「何を言ってんだよ、人が悪いニャア。イキナリ時空結節点に行き当たったじゃないか。ビックリしたよ」
桜庭 遥 : 「…はい。いずれ待っていてもここに来ますから。多分、私の知り合いたちと一緒に」
GM : 黒猫「じゃ、やっぱりやるんだニャア?! もうすぐメフィストも来る、安心しなって、楽勝だよ」
桜庭 遥 : 「…やりませんよ」 小さく首を振る
GM : 黒猫「…え?」
桜庭 遥 : 「さっきも言ったように、私は素直に刑とやらを受けます。それでこの一連の問題はきっと終わります」
桜庭 遥 : 「もし、あの鏡…時空結節点というのがあなた方にとって必要不可欠なものだったら…」
GM : 黒猫「…おいおい、何を勘違いしてるんだよ。そりゃ結節点を探す道具だろ?」
GM : 黒猫「さっき会ってたじゃないか。あの運が悪そうな男…アイツさ。あれが時空結節点」
小鳥遊 優 : あーやっぱり
御剣 詩乃 : ますます殺せないね〜。ポイントが剣なのか、本人なのか、まだわからないけど
柊 祐真 : ……
桜庭 遥 : 「勘違い、してましたか…いえ、考えたくなかっただけなのかもしれませんが」
GM : 黒猫「…考えたくない?」
桜庭 遥 : 「…それは、尚更殺せませんよ。彼はなんとも思っていないかもしれませんが…彼は、私にとって大切な人ですから」
GM : 黒猫「…そっか…そりゃ残念だ。ちぇ、遥の事好きだったのにニャア…これじゃオイラ達、敵になるしか無いじゃないか」
桜庭 遥 : 「…その時はお手柔らかに。でも、今ここから離れて生きていくという手もありますよ? それは出来ないのですか?」
GM : 黒猫「離れるための時空移動が出来ないんだよ。つまり、どうにもならないんだ…ちぇっ!(ひゅん!と影に溶け消える)」
桜庭 遥 : 「どこでだって、生きていけば良いのに…天も、地も、今ここにあなた方が在ることを赦しているのに…」

GM : さて、そろそろ皆にも登場して欲しいのです、が…
御剣 詩乃 : …ここは、やっぱり
小鳥遊 優 : ユウマ君が出ないとね?(笑)
柊 祐真 : …どこから出よう(遠い目)
桜庭 遥 : (くすくす)…では…埃を被った子供用の小さなピアノを弾き始めます

  ―――旋律が部屋に流れ出す―――

柊 祐真 : 「………遥さん、ピアノ弾けたんだ」 へ、部屋の中に入るぅぅぅぅ
桜庭 遥 : 「…あ、こんにちは柊さん。『さようなら』って言ったのに、またお会いしましたね…」
柊 祐真 : 「……結局、後をつけてたから…ゴメン」 頭を垂れる
桜庭 遥 : 「くすっ、ピアノですか? 弾けますよ。だって自分の部屋のですから」 微笑みながらも奏で続ける
柊 祐真 : 「遥さんの部屋なんだ…」 辺りを見回す
桜庭 遥 : 「柊さんをお部屋に招待するのは初めてですね…といっても、10年前の部屋ですが」(苦笑)
柊 祐真 : 「そう…だね。初めてだ…」

桜庭 遥 : 壁にかけられた拙い花瓶の絵、棚に置かれたぬいぐるみの数々、そしてピアノとベッドと鏡…
桜庭 遥 : 埃が語る年月を除けば、全てがあの日のまま、ここに取り残されている

柊 祐真 : 「……あー…何話せばいいか判らないや…。後までつけておいて…あはは…」
柊 祐真 : 「…本当は、言いたいことがあったはずなのになぁ…全部、忘れちまった…(頭を掻く)」
桜庭 遥 : 「柊さんは…柊さんですよ。何があっても、それは変わりませんから…(にこっ)」
柊 祐真 : 「ありがとう… あ…そうだ…1つ思い出した…」
桜庭 遥 : 「はい、なんですか?」
柊 祐真 : 遥さんの方に歩み寄って…ぎゅっと抱きしめる

桜庭 遥 : 「…え?」
柊 祐真 : 「うん…暖かい…」

  ――部屋に響く旋律が途絶える

柊 祐真 : 「いやさ…遥さん、自分が偽りって言ってたけど…」
柊 祐真 : 「遥さん…ちゃんと居るから…俺がしっかりと、体温を感じてるから…」
桜庭 遥 : 「え、あ、その…あの…(真っ赤になって)」
柊 祐真 : 抱きしめる力を強くして…
柊 祐真 : 「…別れた後…色々考え込んで…俺、思ったんだ」
桜庭 遥 : 「え、あ、う、あ…は、はい?(激しく混乱中)」
柊 祐真 : 「考えて…考えて…俺がどうしたいか…って」

柊 祐真 : すうっ、と息を吸い込んで…
柊 祐真 : 「俺は…遥さんを護りたい。支えたい…。遥さんに無茶させたくないし、無理もさせたくないから…」
柊 祐真 : 「遥さんは、俺の『大切』の中に居なくて…『一番大切』の所に居る…から」
桜庭 遥 : 「あ…」

桜庭 遥 : ポロッ…

柊 祐真 : 「あ…え…あ…?」 零れ落ちた涙を見て…か…固まる…
桜庭 遥 : 「え? これ、なんで…私…」
柊 祐真 : 「あ…俺…何か悪いこと…言った…?」
桜庭 遥 : 「わかりません…わからないんです。私、こんなこと…言われたことない、から…(ポロポロッ)」
柊 祐真 : 「あ…あぅぅ」

小鳥遊 優 : カツンカツンカツン…闇の中から現れる、いつもの白衣姿の優
柊 祐真 : 「……げ?」 音の方を振り向いて
小鳥遊 優 : 「ハルカ君、…おやおや泣かされているね(微笑)」
桜庭 遥 : 「…わっ…わかりません」
小鳥遊 優 : 「(辺りを見回し)…思い出せるかな? …小さい頃、お母さんが忙しい時に私と一緒にここで遊んだことを」
桜庭 遥 : 「…はい」
小鳥遊 優 : 「いつだったか遊んでた時、小さいキミに言った言葉がある」
小鳥遊 優 : 「泣いてしまう程大切なモノを見つけたら、それを離さない様にと…あの時のキミは首を傾げていたけれどね」
桜庭 遥 : 「…でも、私は…」
小鳥遊 優 : 「それでも笑って頷いていたよ? …それは逃がさないよう、がっしりと抱きついていなさい(真顔で)」
柊 祐真 : 「………(抱きついた姿勢のまま硬直中)」
小鳥遊 優 : 「…後、ユウマ君? ちゃんと責任は取りたまえよ?(クスクス)」

御剣 詩乃 : (こっそりと、先生の後ろから登場していた)…うわ、侵蝕率が100超えそう…
小鳥遊 優 : 「それからハルカ君、お兄ちゃんから最後に言わせてもらうとね」
桜庭 遥 : 「…その、あの…はい」
小鳥遊 優 : 「偽りなモノなんていくらでもあるよ。キミもそうかも知れない」
小鳥遊 優 : 「…私だって以前はそう思っていたさ、自分は偽物なんだと」
桜庭 遥 : 「……」
小鳥遊 優 : 「けれど、もう思っていない…否定してくれるヒトがいるんじゃ、偽りようがないからね(詩乃を見つつ)」
御剣 詩乃 : どうかしましたか? と、言わんばかりに首をかしげる詩乃(笑)
小鳥遊 優 : にこにこと嬉しそうに微笑んでシノを見つめるだけの優(笑)
桜庭 遥 : 「かも…しれませんね」 少し照れた笑顔を見せる

桜庭 遥 : 「その、柊さん?」
柊 祐真 : 「…あ…あい…?」
桜庭 遥 : 「こういうこと、慣れてなくて…その、責任とか良く分からないのですが…」 真っ赤になって
桜庭 遥 : おずおずと小指を差し出す
柊 祐真 : 「あ……」 小指を出します
桜庭 遥 : 「では、約束…しましょうか?(にこっ)」
柊 祐真 : 「あ…約束…しようかっ!」

柊 祐真 : 「ゆーびきりげんまん」
桜庭 遥 : 「うーそついたらー」
柊 祐真 : 「はりせんぼんのーますっ!」
桜庭 遥 : 『ゆびきった』
柊 祐真 : 『ゆびきった』



4−6.戦う人々

index へ戻る