リュウ:弾丸が発する異様な音が辺りに響き硝煙が晴れる先には、血塗れて、一人立つ男が膝をつく
リュウ:「……これで、全てが終わったか」
ケン:「いや、これからだ」
のぶ:「まだ、本体が残っている」
ケン:これって、本体壊せば、ほかのクローンの制御装置が壊れるとかそういうことはないよね?
GM:ある、としましょう。
ケン:じゃあ、これを破壊すれば、戦いは終わるわけだ
リュウ:そうなるな
ケン:混沌の時代になるがね
リュウ:「それは、俺が鎮めてみせる。誓いは、護らなければ意味がなくなるからな」
ケン:「……頼もしいな。リュウ」
リュウ:「あんたに尋ねたいことがある……俺は、本当にあんたの息子なのか?」
ケン:「…さぁね。『本当に』がつかないと駄目かい?」
リュウ:「……いや、特に拘る事は無いが。もしそうだとしたら、嬉しいだろうと思ってな」
ケン:「…となると、娘も喜ぶな。…常々、兄を欲しがっていたものだ」
リュウ:「……妹、か。それも悪くは無い、だが! その前にあれを、壊す必要がある。いいな?」
ケン:「ああ。それはお前に任せよう。…いや、お前が一番ふさわしい、か」
レニー:「柊さん…」と、柊と遥に近づく
レニー:「今なら、まだ間に合う!! わたしの体で…わたしの体なら、遥さんも復活できると思う」
レニー:「わたし…は、いちおう彼女の後継者ですから…きっと、できます」
祐真:「ありがとう……」
祐真:「けど……要らないよ」
レニー:「なに??」と、柊を見つめる
レニー:「ど…どうして??あ…あなたは、、彼女を求めて…いろんな世界を…」
祐真:「ここで蘇らせても、悲しいだけだよ……」 遥さんを抱きしめる力を強くして
レニー:「柊さん……」 呆然と柊を見る
祐真:「ゴメン……今はこれ以上喋りたくない。それよりも……早くコンピューターを。遥さんを……止めにいかなきゃ」 遥さんを抱えて、通路の脇横たえる
祐真:「これは……ケジメ、だから。約束破った俺への針千本だから……。ったく……痛いなぁ……」
祐真:球体の方に向き直って、歩き出す。
GM:ごぉん……巨大な球体の中、諸悪の根源…『コンピュータ』がいる
リュウ:「……来たか」 力を最大限に高め、その周囲に火炎を纏った姿で銃を構えている。
ケン:「…頼んだ。リュウ…いや、いいのか? 柊くん?」
祐真:「……やってくれ、リュウ。あの人を……止めてあげて……」
リュウ:「ああ、分かっている」 柊に視線を向ける。
祐真:「俺は……覚悟決めたから……」 リュウを見、そしてコンピューターに向く
リュウ:「これで、この世界を呪縛から開放する……これからは、“支配”による生存などはいらない!!」
リュウ:カチリッ……無数の弾丸がコンピューターめがけて飛んでゆく。
ケン:最初は小さなヒビだった。しかしそこから無数の亀裂が広がり…
――― ぴしり ――― ぱしぱしぱし ―――
祐真:その光景を、瞬くすらせず見つめる……
リュウ:それは、音の無い世界を人々に見せ、その崩落の大音響は、むしろ現実離れした感覚として皆に受け入れられた…
レニー:「さようなら…わたしの創作者…」
7−1.史上最強の演説
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